【まとめました】10/16~11/15の執筆記事一覧

▼アンテナ オフィシャル案件

【ライナーノーツ】※フライヤー、関係者資料等に掲載

・「モーンガータ」

 

 

▼TOTALFAT オフィシャル案件

【ライヴレポート】

TOTALFAT@新木場STUDIO COAST

 

 

▼LINE wanna be Anchors オフィシャル案件

【キャッチコピー】

・「Braille」CD付属帯

 

 

▼SPICE

【ライヴレポート】

SHE'S@草月ホール

パノラマパナマタウン@新宿LOFT

BIGMAMA@日本武道館

「テレビ朝日ドリームフェスティバル2017」2日目

(KEYTALK、西野カナ、WANIMA)

【クイックレポート】

八王子天狗祭2017

MAGIC OF LiFE

Halo at 四畳半

フラチナリズム

Rhythmic Toy World

 

 

▼「Skream!」2017年11月号(11/1発行、表紙:MAN WITH A MISSION/in NO hurry to shout;)

 【インタビュー】

Crahs クボタクト(Vo/Gt)・クボケント(Dr)
【メールインタビュー】

BOYS END SWING GIRL 冨塚大地(Vo/Gt)
【ディスクレビュー】

イトヲカシ「アイオライト / 蒼い炎」

・LINE wanna be Anchors「Braille」

 

 

リアルサウンド

【ライヴレポート】

WEAVER@Zepp DiverCity

 

▼SOGO TOKYO「LIVE & INFORMATION」2017年12月号(11/15~12/14)

【ディスクレビュー】

BUCK-TICK「BABEL」

 

 

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※この1ヶ月で更新したブログ記事

BIGMAMAと亡霊と存在証明書と

「子ども好き」の才能

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◎原稿を書いた案件以外では以下のライブにお邪魔してきました。

①10/26 sumika@国際フォーラム ホールA

 

②11/15 UNISON SQUARE GARDENZepp Tokyo

 

本編ラストのベタさ加減がカッコよかった……!

 

 

 

 

 

「子ども好き」の才能

その日は21時からインタビュー取材の予定が入っていた。渋谷方面の電車に乗り込むと、日曜日の夜だからか、周りの人はお出かけ帰りみたいな感じの人が多い。私の向かいに座っていたのは男女2名ずつ、カップル2組。持っている紙袋を見る限り、あの街のショッピングモールにでも行ってきたのだろう。

 

1駅分ボーッとして、取材のイメトレをしておかなければと2駅目でメモとiPhoneを取り出した。こうなると完全に集中モード。しかしその結界はすぐに破られてしまった。イヤホンから流した音楽をぶち破って聴こえる、甲高い騒ぎ声。カップルと私の間の通路を追いかけっこする、姉と弟と思しき小さな女の子と男の子。往復を繰り返す度に私の足にガンガンと当たる、二人の小さな足。両親はドアの近くに立って「こらこら~」と声をかけてはいる。叱る気なんてないんだろうな。苛々が募ってきたので顔を上げると、正面に座っていたカップルたちはその子たちの様子を見て微笑んでいた。かわいいね~、元気だね~、みたいな感じで。

 

 

 

 

私は小さな子どもが苦手だ。そう気づいたのは高校生ぐらいの時だったと思う。ちょっとヤンチャな子が公共の場で騒いているのを見て、私の友人は先述のカップルのようなリアクションをとる人が多かったが、うるさいから静かにしてほしいなと思ってしまうから、自分にはそれがどうしてもできなかった。女の場合は特に「子どもが苦手だ」とは大っぴらに言えないというか、〈女は子供好きでなければならない〉みたいな風潮は自分の周りだけではなく世間全体に蔓延している風潮のように思えて。土日祝日のフードコートが苦手で、Zepp DiverCityに行くまでの道のりを憂鬱に思ってしまう自分は〈普通〉からズレているんじゃないかと、徐々に実感し始めた。

 

子どもを産んで母親になればその価値観は変わるよ、と言われたこともある。でも、そういう未来を全く想像できないんだからそんなこと言われても呑み込めるわけがない。で、〈そういう未来を想像できない〉ということは例えば結婚を視野に入れてお付き合いしても交際相手とその辺の価値観が合わないということもあったりして、わりとシビアというか、深刻な問題だったりする。

 

子どものヤンチャすら許せないなんて、もしかして私は心の狭い人間なんじゃないか。性格に問題があるんじゃないか。そう気づいたらもう自己否定の沼みたいなのに沈んでいってしまって。多分今から2年前ぐらいかな。もうどうしようもなくなった時に私は母親にそれを話した。相談みたいな重苦しい感じではなく、「今日云々かんぬんでイライラしちゃったんだよね~、ははは~」みたいなノリで。きっと、以前他の人に言われたのと同様に「母親になれば変わる」的なことを言われるんだろうなあと思っていたけど、返ってきた答えはそうではなかった。母が話していたのは、私が小さい頃から大人しくて公共の場でも騒ぐような子どもではなかったこと、それから、幼い頃の自分がそうだったから「ちゃんとしていない」子どもが許せないんじゃないか?ということ。何か温い言葉で適当にかわされるもんだと思っていたけど、普通に分析されて笑った。因みに、焼き鳥は断然レバー派な私だが、母曰く、「それは離乳食にレバーを混ぜていたからだ」とのこと。刷り込まれたものはこうしてこびりついている。

 

 

 

 

電車の中でキャッキャと走り回る名前も知らない子どもたちと、自分の前で柔らかく笑う2組のカップルを見て、あの時の母との会話を思い出した。そしてそこからグルグルと考えてしまうのが私の悪い癖。小さな頃本当にお行儀の良い子だったかどうかは記憶にないから自分には分からない。だけどよくよく考えたら、同級生に注意したのがキッカケで小学生時代にいじめられていたのも、スカートの丈が膝より短いだけで上級生からシメられるというくだらない慣習があった中学校で先輩からそれなりに好かれていたのも、そうしてさらに同級生からは嫌われていったのも、その辺りが根本的な原因なんじゃないかと十数年越しに気づかされる。ということは、母の言っていたことは案外その通りなのかもしれない。妙に納得できた。

 

 

 

 


――って、何かすごく暗い内容になってしまったけど(笑)、元々何でこのことについて書こうと思ったのかというと、先にも触れたとおり、特に女性って「子どもが苦手だ」と言いづらいもので、だからこそ自分だけの力でどうにか直そうと人知れず悩んでいる人が実は少なくないんじゃないかと思ったから。そういう人たちに「あなたはおかしくなんかありません」と伝えたかったから、です。これを読んだどこかの誰かが「いや、こいつの場合はただ単に性格に問題があるだけだろ」と脳内でツッコんで、それで少しでも気持ちが軽くなるのならば、物書きとして本望かな。

 

 

 

 

 

BIGMAMAと亡霊と存在証明書と

日付はとっくに変わった。

 

今日の夜、BIGMAMAを観るため、そしてその様子をライヴレポートに書くため、日本武道館へ行く。原稿完成させて、もはや朝じゃん、と布団を敷きながら、「17時半開演で、武道館の関係者受付は大抵混むから30分前には到着しておきたくて、それならこのぐらいの時間に電車に乗らないといけなくて……」と考えていたら、瞳がじわっと滲んだ。それで今、慌ててパソコンをもう一度開いたところ。憧れていたあのバンドの記事を書くことになった時も、こんな感じにはならなかったのに。

 

 

 

いや、きっと欠伸したせいだ、と一瞬思ったけど、そういう無駄なものを全部吹っ飛ばして、何でだろう、って考えてみる。

 

一つは単純に、BIGMAMAをついに武道館で観られる!という事実がめちゃくちゃ嬉しいからだ。

 

BIGMAMAをちゃんと聴き始めたのは、高校3年生の頃。受験勉強真っ只中&塾行かず外に出ずでラジオがお友達だったその時から、バンドものをよく聴くようになり、先に[Alexandros]*1の方にハマって、そこからBIGMAMAを知った。それから今日に至るまで、リリースはリアルタイムで追っていたし、予定が合えばライヴにも行っていたわけだけど、そうこうしているうちに、[Alexandros]は武道館ワンマンを2回終え、また、ここ数年のシーンの温度感も相まって、若い世代のバンドがブレイクの勢いに乗っかって、バンバン武道館ワンマンを打つようになった。でもなかなか、その時は来ない。もうここまで来たら焦ることなく、然るべきタイミングで堂々とあの舞台に立ってほしいと思ってはいたけど、正直いろいろなバンドの「武道館ワンマン決定!」というニュースを見るタイミングで私の脳内ではBIGMAMAの名前がよぎっていて。それでやっぱり、ああ、やっとだ!という気持ちが出てきちゃうんです、どうしても。

 

 

 

そして二つ目の理由は、ちょっとややこしい。以前、UNISON SQUARE GARDENについてのブログでこんなことを書いたんだけど――

 

一体感が生み出す素晴らしさだって知っているつもりだけど、そもそもiPodにイヤホンを挿し込んで音楽を聴くときは大抵1人なのに、なぜライヴになった途端、〈常に〉〈みんなで〉楽しまなきゃいけないのか。自分の性格が決してオープンではないということもあって、フロアに充満したどこか体育会系なノリに居心地が悪くなっていた。もしかしたら私はここに居てはいけない人間なのかもしれない、とすら感じることもあった。それでも〈ライヴレポートを書く〉という仕事があればここに居ていいという理由になる。関係者用のパスは、私にとって存在証明書だった。

 

これは何か一つ大きなキッカケがあって生まれた感情ではなく、大学生になってライヴに行けるようになり、いくつかのバンドを観ているうちに積もっていったもので。誤解を恐れずに言ってしまうと、その〈いくつかのバンド〉の中にBIGMAMAも入っていた。モッシュクラウドサーフ、肩車(?)、シンガロングなどの現象やそれを行っている人を否定したいわけでもないし、「居てはいけない」なんて誰にも言われてないから完全にこっちが自意識過剰なだけである。教室の隅っこで生きてきた人間からしたらその光景が眩しすぎたという、本当にそれだけの話だった。

 

念のため書いておくと、BIGMAMAのライヴやオーディエンスが嫌いだったということではないです、断じて。好きだからこそ、「ここに居ていいんだよ」って誰かに言ってほしかった、という方が正しい*2。それで何というか、BIGMAMAはもう、自分の中のコンプレックスの象徴的な存在になっていってしまった。〈書く理由を作ってくれたバンドの一つ〉という、特別な存在になっていってしまった。

 

だから、この1年間、もがきながら書いていた。

 

昨年12月のクリスマスライヴ

spice.eplus.jp

 

「THE BEGINNING 2007.02.10」。

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ツアー初日の母の日公演。

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毎年恒例のUKFC。

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そして、今日の武道館。

 

立て続けに「ライヴレポートを書いてほしい」と声を掛けてもらえたこ*3、そうして「あ、私の居場所があるんだ」と実感できたことは、心の底から嬉しい。しかし書けば書くほど、若い時に抱いたあの感情はもう一生拭えないんだなという自覚に苛まれる。でも、ごちゃ混ぜになったこの感情があるからこそ、筆は進む。クリスマスライヴの日とツアー初日は、会場に早めに到着して、複数人で楽しげに話しているファンの子たちのことを数十分間眺めたりもした。もうとことん堕ちた方が、良い文章が書けると思ったから。

 

何も分からず霧の中を歩いていると不安でいっぱいになるけど、その正体を分かったうえで、地獄に飛び込んでいく方がよっぽど怖いです。でも、それをやらないと、私がライターやる意味なんてない。もうどうしようもないんだっていうことを、この1年、顎痺れるほど噛み締めた。 結局、「武道館で序章が終わる」と言うあのバンドの未来を一緒に見届けたいから、書いて書いて書いて、亡霊を迎えに行くしかないわけです。懲りることなく。自分のことを一つ救う度に「救われない仕事だなあ」と思いながら、どうにかこうにか生きてます。

 

 

 

*1:当時は[Champagne]

*2:深く考えずにやっていたけど、今まで取材で行ったライヴのパスやセトリを全てファイリングして保存しているのも、きっとそういうことなんだろうな

*3:これだけ継続的にお仕事をいただけることはもう、この上なくありがたいことです。感謝しかない

【まとめました】9/16~10/15の執筆記事一覧

▼SPICE

【インタビュー】

東京カランコロン

【ライヴレポート】

Shiggy Jr.@赤坂BLITZ

 

 

▼「Skream!」2017年10月号(10/2発行、表紙:KANA-BOONTHE BACK HORN

【インタビュー】

ドラマストア
【ディスクレビュー】

フレデリック「TOGENKYO」

アンテナ「モーンガータ」

 

 

 

リアルサウンド

【コラム】

ヤバイTシャツ屋さん、若者に人気の理由は? オリコン2位の新作から考察

 

 

Ruby Tuesday 公式ホームページ

【ライヴレポート】

TOKYO CALLING 2017×Ruby Tuesday コラボステージ
(バンドハラスメント、She, in the haze​、リアクション ザ ブッタ、踊Foot Works、Sano ibuki、DETOX、春ねむり、合田口洸 、くだらない1日、ましのみ)

 

 

▼SOGO TOKYO「LIVE & INFORMATION」2017年11月号(10/15~11/14)

【ディスクレビュー】

SCOOBIE DO「CRACKLACK」

 

 

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◎原稿を書いた案件以外では以下のライブにお邪魔してきました。

 

①9/18 TOKYO CALLING 2017@渋谷

 

②9/22 The Whoops(w/キイチビール&ザ・ホーリーティッツ、yEAN)@代々木 Zher the Zoo

 

③10/4 xsprout.#2@下北沢ERA

 

 

 

 

【まとめました】8/16~9/15の執筆記事一覧

▼「音楽と人」2017年10月号(9/5発売、表紙:GRAPEVINE

【ライヴレポート】

RISING SUN ROCK FESTIVAL 2017 in EZO

 

 

▼SPICE

【ライヴレポート】

UKFC on the Road 2017
POLYSICS、[Alexandros]、NICO Touches the Walls、TOTALFAT、04 Limited SazabysBIGMAMA、aint)

 ・go!go!vanillas@横浜Bay Hall

 ※ツアー中につき、演奏曲のネタバレはなし

 

▼「Skream!」2017年9月号(9/1発行、表紙:魔法少女になり隊/あいみょん)

【インタビュー】

kobore

 

 

リアルサウンド

【クイックレポート】

SWEET LOVE SHOWER 2017

BLUE ENCOUNT

WANIMA

マキシマム ザ ホルモン

エレファントカシマシ
10-FEET

KICK THE CAN CREW

ポルノグラフィティ

サカナクション
きゃりーぱみゅぱみゅ

レキシ

[Alexandros]

ゆず

 

 

Ruby Tuesday  公式ホームページ

【ライヴレポート】

Ruby Tuesday 20

(PELICAN FANCLUB、She, in the haze、ドミコ、ピストル・ディスコDJ's)

 ・Ruby Tuesday 22

(ANABANTFULLS、uguis、SABANNAMAN、Damn Drive)​

Ruby Tuesday 24

(め組、イエスマン、A11yourDays、ピストル・ディスコDJ's )

 

 

▼SOGO TOKYO「LIVE & INFORMATION」2017年10月号(9/15~10/14)

【ディスクレビュー】

BUCK-TICK「CATALOGUE 1987-2016」

 

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※この1ヶ月で更新したブログ記事

 ・約束は守るタイプです

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◎原稿を書いた案件以外では以下のライブにお邪魔してきました。

 

①8/22 グッバイフジヤマ×SAKANAMON下北沢SHELTER

 

②9/6 Age Factory×突然少年

 

③9/8 イエスマン7th Floor

 

④9/14 LEGO BIG MORL@渋谷WWW X

 

 

 

 

 

約束は守るタイプです

「いや、一生って。それはさすがに分からないよ」

 

乾いた声でそう笑ってしまったことを、よく憶えている。

 

 

 

卒業文集に挟まれた真っ白なページに寄せ書きをする風習はわりとどの学校にもあると思うけど、私が中学1、2年生の時期を過ごしたクラスでは、学年が上がるタイミング、つまりクラス替えのタイミングでもそれがあった。3月になると配られる「クラスの人数-1」枚の長方形の紙。その一つひとつには「〇〇さんへ」とクラスメイトの名前が印刷されているので、各々がそこに〇〇さん宛てのメッセージを書く。それを後日担任の先生が回収し、取りまとめ。終業式の日になると、生徒は自分宛てに書かれたメッセージをまとめた大きな画用紙を先生から受け取ることができる、というしくみだ。うちの中学の恒例行事が何かだと思っていたが、あとから聞くと、中1の時にそれをやっていたのはどうやらうちのクラスだけだったらしい。それが口コミか何かで広まり、中2の時には他の先生も真似をして、いくつかのクラスでやっていた。担任の先生としては結構面倒な作業だと思うが、自分の都合を考えるよりも、生徒たちとの思い出を大切にするような人だったなあ、確かに。と、当時の担任の表情を思い浮かべながら、懐かしむ。

 

成績優秀なわけでもなく、スポーツ万能なわけでもなく、明るい性格をしているわけでもなく、とにかくパッとしなかった私だが、年に1回、ピアノの伴奏を任せてもらえる合唱コンクールだけが唯一活躍できる場だった。だから、中1の時も中2の時も、同級生からのメッセージは「ピアノ弾いてくれてありがとう」とか「合唱コン、楽しかったね」という内容が自然と多くなる。

 

そんな中で特に記憶に残っているのが、中2の時にAくん(仮)から貰った「一生スキマスイッチ好きでいような!」というメッセージだ。なぜ憶えていたかっていうと、やっぱり浮いていたからだ。そんなことを書いてきたのは彼しかいなかった。

 

 

 

水泳部のAくんと吹奏楽部の私はこれといった接点がなかったが、何かのキッカケでお互いがスキマスイッチファンだと知った。以来、曲の考察をあれこれ語り合ったり、スキマスイッチを特集している雑誌を広げて一緒に読んだり、スキマスイッチが出演していたTV番組の感想を言い合ったりしていた。この時私は、Aくんと一緒に読むために、生まれて初めて音楽誌を買った。スキマスイッチが表紙を飾っていた「WHAT’S IN?」。20P近くの巻頭特集にはスキマスイッチのバイオグラフィ・ディスコグラフィ・ライヴヒストリーを紹介するページもあり、ファン歴の浅い私たちにとってはうってつけのテキストだったわけだ。表紙が剝がれるほど読み込み、破れたところはセロハンテープで修繕した。

 

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中2といえば思春期真っ只中。それでも周囲の人に変な茶化され方をしなかったのは、二人で話している時の温度感がオタクのガチトーク以外の何物でもなかったこと、そこに恋愛的な何かが介在している空気が微塵もなかったこと、が挙げられるだろう。でも一番大きかったのは、今思うと、クラスメイトがみんないい人たちだったこと。中2の冬、他クラスから遊びに来ていた友人にAくんとの仲の良さをイジられた私は、見えない何かに苛立ちを感じ、無意識のうちにAくんとの会話の機会を減らしていった。

 

数日間話さないままだった時に配られた、長方形の小さな紙。私は確か、「水泳頑張ってね」とか当たり障りのないことを書いた気がするけど、Aくんは、ああ書いたんだ。そして「俺の書いたやつ、見た?」とAくんが笑いながら話しかけてくれた終業式の日、私は力なく言ったんだ。「いや、一生って。それはさすがに分からないよ」と。

 

 

 

ひどいことをしてから、10年経った。中学2年生だった私は、ライター5年生になった。

 

spice.eplus.jp


今では連絡先も分からないAくんに言いたいのは、「一生」好きでいられるかなんて、やっぱりさすがに自分でも分からないということ。でも、少なくともこの10年間はそうだったし、「好き」を拗らせたひとつの結果として、私は今こういう仕事をしているのだということ。

 

周りの目を気にして本音を言えなかったあの頃とは違って、今は、自分の好きなものに対して「大好き!」と、カッコいいと思うものに対して「カッコいい!」と、素直に叫べる場がある。情けないけど、普通に生きていたら、自分の口に出す言葉や「言えなかった」という事実で以って間違いばかり起こしてしまう。そういう意気地のないところがいつまで経っても直らないからこそ、あえて「ライター」を選んだんだと思う。あの日の後悔を思い出す度に、一番強く実感するのは結局その部分で。10年も前の約束を忘れずにいたのは、Aくんのためでも誰のためでもなく、紛れもなく自分のためなんだと、この数日間でやっと気づいた。

 

だから私はこれからも、きっと書き続けるのでしょう。

 

例え彼がもう、スキマスイッチを好きじゃなくなっていたとしても。
例え君が、ライヴレポートを読まないような人だったとしても。

例えこの長文を書き終えるまでに、Aくんの下の名前を思い出せなかったとしても。

 

 

 

【まとめました】7/16~8/15の執筆記事一覧

▼SPICE

【インタビュー】

go!go!vanillas

【ライヴレポート】

Hello Sleepwalkers@LIQUIDROOM

Mrs. GREEN APPLE@日比谷野外大音楽堂

SAKANAMON@渋谷WWW X

スキマスイッチ@中野サンプラザ

 

 

▼「Skream!」2017年8月号(8/1発行、表紙:indigo la End神様、僕は気づいてしまった

【インタビュー】

コレサワ

Omoinotake
【ライヴレポート】

PELICAN FANCLUB@代官山UNIT

Ivy to Fraudulent Game@LIQUIDROOM
LIVEHOLLIC 2nd ANNIVERSARY SERIES vol.11

(クアイフ、赤色のグリッター、アンテナ)
【ディスクレビュー】

go!go!vanillas「FOOLs」

 

 

リアルサウンド

【ライヴレポート】

LACCO TOWER@LIQUIDROOM

 

 

▼SOGO TOKYO「LIVE & INFORMATION」2017年9月号(8/15~9/14)

【ディスクレビュー】

・福耳「ブライト / Swing Swing Sing」

 

 

 

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◎原稿を書いた案件以外では以下のライブにお邪魔してきました。

①7/17 LINE wanna be Anchors

 

②7/20 TRY TRY NIICHE×PELICAN FANCLUB